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研究は「指導教員が持っている唯一の正解を当てるゲーム」ではない

卒業研究や特別研究(修士論文)に取り組んでいる時に,指導教員から数々の指摘を受けると,つい「正解を教えてよ」という気分になるものだと思います.しかし,そのような「唯一の正解」などは存在しないものです.

研究が満たすべき要件

分野や研究室の方針によっても異なると思いますが,研究には満たすべき要件がいくつかあるものだと思います.

山崎進研究室では,卒業研究や特別研究は,次の要件を満たすことを求めています.

  • 法規や倫理に則っていること
  • 新規性のある研究であること
  • 意義のある研究であること
  • 与えられた研究期間と設備,予算等で実現可能な研究であること
  • 情報工学に関連づけられるような研究テーマであること

新規性については,「研究の育て方」という書籍に「新規性の7類型」が明示されていますので,参考にすると良いと思います.

研究における「正解」

前述の要件を満たすことができるのであれば,原則的にはどのような研究であっても,研究として成立するものだと思います.

したがって,「唯一の正解」が存在するというものではありません.ましては,指導教員が「唯一の正解」を持っているわけでもありません.

もちろん,指導教員は,学生のみなさんより経験が豊富なので,学生の皆さんより少し先を見通せることはあります. 陥りそうな罠をもし感知したとしたら,それを指導という形で伝えているのだと思ってほしいです. 指導教員も学生と一緒に手探りをしながら正解を探している状態なのです.それこそが,研究,すなわち,未知のことを明らかにすることの本質だと思います.

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