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CTOや技術顧問を持ちたい企業様,ビジネスモデルに沿った「中核技術」を持ちたい企業様へ

多数の企業との豊富な共同研究開発の経験を踏まえて,貴社のビジネスモデルの中核を担う技術の研究開発のお手伝いをします.

私,山崎進は情報分野,特にソフトウェアが専門ではありますが,それに限らず,幅広く受け付けます.

新規技術の研究開発には時間がかかる〜どのように進めていくと良いか?

全く新規の技術を研究開発するには,それが1年以内の短期間で終わるものなのか,それとも10年以上の長期間かかるものなのか,事前の予想・見積もりがつきにくいものです.なぜならば,その技術が新規のものなので,実現するまでにどんな技術的課題に遭遇するのか,使える既存技術は何か,未解決の技術的課題を解決するのにどれだけの人材と資金と時間を必要とするのかといった予想・見積もりに必要な情報を知りえないからです.

必要な全ての技術を新規に研究開発するには,途方もない労力がかかると予想されます.したがって理想的には,自社の中核となる技術を見極め,集中投資をするのが合理的に思われます.

はい,それは頭ではわかっていらっしゃいますよね? でも,いざ実行してみようと思うと,様々な壁にぶち当たって,たとえば次のように困っていらっしゃるのではないでしょうか?

  • 新しい技術用語,横文字に,ついていけない
  • 自社の場合はどんな技術を追っていけば良いのか,わからない
  • 技術に明るい人材,特に経営者・マネジメント層が不足している
  • 技術の研究開発の仕方がわからない
  • 何の技術を自社で保有し,何はアウトソースするか,判断に困る

これらを解決するには次のようなことを行う必要があります.

  • 長期ビジョンの策定
  • 長期ビジョンを踏まえた中核技術の絞り込み
  • 技術と経営・事業の両方がわかる人材の育成
  • 中核技術の研究開発
  • 外部の研究開発機関との連携
  • 中核技術の研究開発者の育成

長期ビジョンの策定

失礼ながら,貴社は「長期ビジョン」をお持ちでしょうか?「社会に貢献する」みたいなフワッとしたものではなくてですよ.

ビジョンに最も必要な要素は 「自分たちの未来の姿として,ありたい理想像」 だと思います.長期ビジョンというからには,少なくとも10年以上先の未来がどのようでありたいのかをできるだけ具体的に考察し,貴社の方向性として打ち出すことが求められます.

もし,それができていない場合でしたら,自分たちの漠然した想いの中から,その理想像を引き出すことが肝要です.

また,一度長期ビジョンを定めたらそのままで良いというわけではなく,時間が経過するとともに見直しを図り,必要に応じて変更していく必要があります.

長期ビジョンを踏まえた中核技術の絞り込み

長期ビジョンを持った場合,長期ビジョンを踏まえて中核技術の絞り込みを行います.

これは,長期ビジョンを定めた初期段階で絞り込みを行えば十分というものではなく,時間の経過に伴った長期ビジョンの見直しや,周辺技術の発展とともに,必要に応じて変更していく必要があります.

技術と経営・事業の両方がわかる人材の育成

長期ビジョンを踏まえて中核技術の絞り込みを行うためには,CTOや技術顧問のような,技術と経営・事業の両方がわかる人材が必須となります.

こういう場合に,しばしば外部からそのような人材を招いたり,コンサルティング会社に依頼したりすることが多々あります.しかし,私は次のような理由で,技術と経営・事業の両方がわかる人材を自社で育成する方が望ましいと考えています.

  • 長期ビジョンの実現には,長期ビジョンを共有し,長期ビジョンの実現に貢献する意思のある人が進めるのが望ましい
  • 長期ビジョンの実現には,長い時間がかかるのものなので,長期にわたって貴社に貢献し続ける人が,責任を持って,長期ビジョンの実現に向けて中核技術の絞り込みと,時間の経過に伴う見直しにあたることが望ましい

すなわち,長期ビジョンを踏まえた中核技術の絞り込みの活動は,貴社の中核となる活動に位置付けるべきものなので,他人の手に委ねるものではないと,私は考えます.

中核技術の研究開発

中核技術を絞り込んだ後は,その中核技術の研究開発を進めます.

この時に注意すべき点として,技術というものは,それ単独で深化するものではなく,既存技術の上に積み重ねていき,周辺技術の研究開発と連携しながら行なっていくものです.言い換えれば,巨人の肩に乗ることが肝要です.

さらにその上で,既存技術にはない特長を持たせること,すなわち差別化を図ることが求められます.

したがって,徹底した既存技術の調査を踏まえることが重要です.この点が,次の外部の研究開発機関との連携の必要性に繋がってきます.

外部の研究開発機関との連携

中核技術の研究開発にあたり外部の研究開発機関と連携を図ることで,より効果的で効率的な研究開発を進めることが期待できます.

しかし,そのようなことを行おうと思った時に,どのような研究開発機関や専門家と連携を図れば良いのかがわからないという悩みを抱えているのではないでしょうか.

あるいは,有望と思えた専門家に相談をしてはみたものの,話が通じなかったり,冷たく追い返されたりするなど,苦い経験を持ったことはないでしょうか.

それらの理由は,貴社が今まで積み上げてきた過程で,おそらく貴社の独自の言葉や概念,専門領域も積み上がってきていて,勘と経験に基づく独自の「体系」が出来上がってしまっているため,外部の人にうまく伝えることができないのだと私は想像します.言葉が通じない外国で,コミュニケーションがうまくできないというのと本質的に同じことです.

そこで必要なのは,貴社の「体系」と,専門家の有する科学的な体系の間を,ひたすら地道に「翻訳」していき,貴社の「体系」を解体して科学的な体系の中に再構築していくことを行う必要があります.

実は,大学等の研究機関に所属する研究者が日常的に行なっている研究活動は,今までに積み上げられた膨大な研究論文や専門書の徹底的な調査を踏まえた上で,特定の専門分野の科学的な体系を世界的なコンセンサスを得ながら構築していくこと,そしてその科学的な体系の上に関連づけながら,自ら得た新たな知見を積み上げることなのです.博士号を持っているということは,多くの分野においては,そのような知見の積み上げ方をした博士論文を執筆し,公聴会の審査を経て合格したということを意味します.

そのようなことが,貴社の研究開発においても出来るのであれば,「巨人の肩に乗る」すなわち,既存の科学的な体系の上に,貴社の技術を積み上げることができ,結果的に効果的で効率的な研究開発を進めることができるようになると思いませんか?

中核技術の研究開発者の育成

中核技術の研究開発を効果的・効率的に進めるには,「巨人の肩に乗る」すなわち,既存の科学的な体系の上に,貴社の技術を積み上げることが求められます.

しかしながら,ここで大きな問題に直面します.それは,貴社の「体系」は既存の科学的な体系とは独立して積み上げられてきたために,貴社の「体系」を熟知し,かつ既存の科学的な体系を熟知していて,さらには貴社の「体系」を科学的な体系の中に再構築していくことができる人が存在しないという問題です.

そのような人こそ,育てていく必要があるのです!

前述のように,博士号を取得したということは,多くの分野においては,特定の専門分野の科学的な体系の上に関連づけながら,自ら得た新たな知見を積み上げ,博士論文として執筆し,公聴会の審査を経て合格したことを意味します.

そのプロセスを,既存の科学的な体系を熟知した上で,貴社の「体系」のうちの1つを科学的な体系の中に再構築していく前述の活動に転用することができます.

したがって,貴社の「体系」のうちの1つを研究テーマとする技術者を,社会人博士後期課程に送り込んで,専門家の指導を受けながら既存の科学的な体系の理解を進め,最終的に,その貴社の「体系」のうちの1つを科学的な体系の中に再構築していくことを通した博士論文を執筆するようにして,中核技術の研究開発者を育成していくというのが肝要になります.

このような研究開発者も,技術と経営・事業の両方がわかる人材と同様の理由で,貴社の中核となる活動に位置付けるべきものなので,他人の手に委ねるものではないと,私は考えます.

卵が先か鶏か

ここまで読んで,こんな疑問を持った人はいないでしょうか?

  • 中核技術の研究開発者の指導教員となる専門家をどのように探したら良いのか?
  • そのような専門家とコミュニケーションをするにあたって,自社の「体系」しか知らない状態でも大丈夫なのか?
  • 中核技術を絞り込むために,既存の科学的な体系を知っていた方が,より効果的・効率的ではないだろうか?
  • そもそも自社の「体系」しか知らない状態で,中核技術を絞り込むことができるのだろうか?
  • 経営者が,技術を全く知らない状態で,中核技術を絞り込む人材を選ぶことはできるのだろうか?

そうです! これまで話したことを的確に判断するためには,技術を既存の科学的な体系を踏まえて理解している必要があるのです.そうだとすると,今の「技術を知らない」「自社の体系しか知らない」状態では,的確に判断できなさそうに思えてきますよね? そうです.そうなのです.すなわち,「卵が先か鶏か」という矛盾があるのです.

そこで,相談ください

以上のようなことをご相談したい場合には,下記より,希望教員に「山崎進」をご指名いただければ幸いです.貴社の状況に合わせて,より良い研究開発体制づくりを一緒に考え,伴走していきます.

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