ザキ研の学生模様(2022年版)
ザキ研はどんな学生と相性が良さそうか?について考察してみました。研究室選びの参考にしていただければと思います。
研究内容
今まで何回か大きく変えています。
現在は,次のような感じです。
- プログラミング言語処理系,とりわけElixir(エリクサー)のコード最適化。ARMv8 CPUのNEON SIMD命令の活用に特に励んでいます。産業用コントローラの活用やCUDAやApple Siliconにも手を伸ばそうとしています。
- 機械学習基盤Nx(エヌエックス)の高速化。1と連動するような形です。
- 機械学習・画像処理・暗号処理・電波解析・3D処理・制御などで用いられるような数値計算の高速化・低消費電力化。
- SAR衛星画像のリアルタイム処理の実現に関する研究。3を基盤としています。
- SAR衛星を用いた防災・交通・農業・環境等向け社会実装に関する研究
- Elixirエコシステムを支えるオープンソースソフトウェア(OSS)
指導のスタイル
「ザキ研の研究室運営の今 2021年版」を参考にしてください。
学生でチームを組織するというよりは,学生一人一人が研究を追い求めていくことを支援するというようなスタイルです。
また,将来どういう仕事に就きたいか,ということの希望を踏まえて,それに必要なスキルを磨いていくということも,研究活動の中で行っていくようにしています。
現在,特にやりたいことがないという学生に対しても,何か研究テーマや役割を与えて,能力開発をしていくということもしてきました。そのような指導教員からの助言に素直にしたがって実践してみるという学生であれば,思ってもみなかった能力を開花できる可能性があります。
研究室の慣習
研究室ではSlackやTeamsを常用しており,リモートでもいつでも研究について指導教員に相談できる体制が整っています。
指導教員自身が長い時間にわたる会議の類を嫌っているため,一回あたりのゼミ・輪講,進捗報告等は,簡潔に済ませる方針をとっています。また長時間の個別指導が必要だと指導教員が判断した場合には,研究室学生を全員拘束するようなことなく,個別指導に切り替えます。
その代わり,開催する頻度は比較的多いです。2021年度後期の実績としては週2回の全員出席のゼミを開催し,輪番制ではなく毎回全員進捗を報告するという感じでした。
毎回の進捗報告で小さくしかし確実に進捗を刻んでいき,問題が大きくなる前に早めに相談するというスタイルになっています。
昔は研究室の飲み会等のイベントを開催していた時期もありますが,現在はコロナ禍ということもあって,一切行ってきませんでした。しかし,学生が希望するのであれば,そのような研究室のイベントを開催することには反対しませんし,むしろ奨励します。
研究室運営の主体が学生だった時期もありましたが,現在は指導教員主導で進めています。しかしこれも,研究室運営をやってみたいという学生が久しく現れていなかったというだけのことなので,そういった学生が志願するのであれば,喜んで役割を任せたいと思います。
特に,「先輩が後輩に教える」という文化を再興したいと願っています。大学院進学率の急落やコロナ禍などの要因で,途絶えてしまいました。また,「研究室に他の研究室の学生も入り浸って何やら活動している」という文化も同様に途絶えていましたが,再興を願っています。
多様性について
2021年度の段階では,男性100%,ほぼ全員が日本人,社会人を含む外部からの入学者は居ないという状況でした。
男女比率については,過去には女性の方が多かった時期もありました。現在の研究テーマに変更してから女性が皆無になりました。
2022年度には留学生や外部からの大学院進学者がかなり増える見込みです。このことで,研究室に多様性が備わってくるものと思います。それに伴い,2022年度からは指導教員からのメッセージは日本語と英語の併記にする予定です。
進学率については,一時期,学部生全員大学院進学という時期もありましたが,その後大学院進学者が皆無になるという時期を経て,現在は若干の大学院進学者が出てくるようになりました。また,2022年度に初めての大学院博士後期課程の留学生を迎えることになりました。
研究環境について
2021年度までの競争的研究資金が一旦区切りを迎えたのですが,幸い,2022年度以降の競争的研究資金は,少なくとも1件の採択を得ることができました。しかも複数年度にわたる研究資金であるため,資金的にはしばらく安定して研究を進めることができるのではないかと期待しています。
PCサーバー類は,かなりの台数が整ってきました。整備を進めて学生が自由に利用できるような環境を整えたいと思っています。残念ながら学内のルール上,現時点ではこれらのサーバー類に学生が学外からログインすることができません。しかしこの点についても,管理体制を整えることで,今後整備していきたいと考えています。
2021年度までの時点では,学生の普段使用するノートPC類は Bring Your Own Device (BYOD) つまり,学生の持ち込みによるものでした。しかし,今後何年かかけて,まずは留学生から優先的に,研究費でノートPCを購入して貸与するように切り替えていきたいと考えています。その過程で,学生からみたときに若干不公平に見えるような状況が生まれる可能性が高いですが,ご了承いただければと思います。
研究室から提供するアルバイトとしては,授業のTAを積極的に活用していくようにしていきたいと考えています。研究補助のアルバイトもあるのですが,学部学生の卒業研究そのものに直接関連するものについては研究補助のアルバイトにすることを控えています。卒業研究は教育の一環なので,それをアルバイトすることには違和感があるためです。しかし,競争的研究資金の研究プロジェクトから派生する研究開発活動や,研究室維持・管理活動については,研究補助のアルバイトを募集することがあります。留学生については,ビザや奨学金等が就労を許可する場合にのみ許可します。