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なりふり構わず一所懸命にやれば必ず道は開ける。ただし,とんでもない回り道かもしれないが。(その2)

そんなわけで私の修士論文は,ちょっとした黒歴史である。悔しかったので,全てが終わった後で私は猛然と先行研究・関連研究を調べまくった。英語が死ぬほど苦手な私だったが,いったん火がついたら昼夜問わず英論文を読みまくった。どのくらい読んだだろうか。あるとき自分がした修士論文の研究の新規性の手がかりがつかめたような気がした。それをパワポ資料にまとめ,ある先生に挑んだ。修士論文発表で一番集中砲火を浴びせてきた先生である。

急にその先生は私の言うことに興味を持ち出した。「たしかに君の言う通り,可能性があるかもしれない」 この一言に燃え上がった。寝る間も惜しんで研究に勤しみ,ついには体を壊して入院する事態になった。

しかしその研究成果,正確にはまだアイデアにすぎないものではあったのだけど,その研究成果を指導教員の先生は学会で発表してくれた。ファーストオーサーはもちろん私の名前である。発表をビデオ録画までして,後で見せてくれた。そのビデオを食い入るように見たものだ。

病状は意外と深刻で全く出口の見えない状態だった。未来を失った私は絶望することすらできなかった。しかし気が遠くなるほど長い間かけて徐々に体調が戻ってきた。弱った体と折れそうな心をだましだまして研究を再開する。

研究室は代替わりして,後輩たちがたくさんいた。自分で言うのもなんだが,後輩たちにも慕われた。とにかく面倒見がよかったからね。エクストリーム・プログラミング(XP)が流行っていたので,研究室みんなでXPを試してアプリ開発をした。複数クライアントでドロー画像をシェアしてチャットするようなアプリだった。この開発経験は私にとって色々な意味で「原体験」となった。つづく。

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